浜脇の長屋

1_ロケーション, 九州, 独り占め
独り占め

別府
有名な温泉地・別府。
この街で行われたアートフェスティバル「混浴温泉世界2012」で、アーティスト廣瀬智央さんが手掛けた作品「天空の庭」と「カボスの家」に泊まることができます。
場所は別府温泉の発祥といわれる浜脇地区。かつてはここに数々の温泉旅館が軒を連ねていたのだとか。
そこにある築100年以上の長屋で、インスタレーションの中に泊まり、地元の人々に混じって公衆浴場で温泉に浸かる。日常と非日常の交錯する体験が、ここに待っています。
交通: JR日豊本線「東別府」駅 徒歩3分
住所: 大分県別府市浜脇(MAP)
宿泊料: 1名:6,000円、2名:10,000円(税抜き)
宿泊可能人数: 2名
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日本でも有数の温泉街・別府。
この地域を舞台に開催された別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界2012」の中で作られた、アーティスト廣瀬智央(ひろせさとし)さんの作品「天空の庭」と「カボスの家」が宿泊施設になっています。

場所は、別府の南端に位置する浜脇地区。
そこにあった築100年を越える長屋が選ばれ、作品として生まれ変わりました。

これら二つの作品はそれぞれ独立した空間です。
細く狭い路地の突き当たりに向かい合って建つ二棟の内部が、インスタレーション作品になっているのですが、宿としてはその両方を使う形で宿泊します。

「カボスの家」は、天井の代わりに張り渡されたメッシュ状の薄い布に、乾燥させたカボスの実や葉、枝があしらわれた空間。リビングやロビーのように、広く開放的なスペースです。

「天空の庭」は対照的に、小さな空間を二層に分けたつくり。入り口を開けると、床に敷きつめられた大小さまざまのビー玉が下からの光に照らされる、妖しくも幻想的な世界が広がっています。

自然素材が使われパブリックな印象で、昼を感じる「カボスの家」と、人工的な素材と光を使い、閉じた印象で夜を感じさせるような「天空の庭」。対照的な二つの空間が、寂れた路地を挟んで配置されているのです。

「天空の庭」の1階部分は、逆さまの空をイメージしたという一面のビー玉。2階部分はそれを見下ろすようにガラスの床がはめ込まれています。宿泊するときには、このガラスの床に布団を敷いて寝ることになるので、下からの光に照らされながら浮遊するような気分が味わえます。

「天空の庭」には水回りなどの設備がなく、トイレやキッチンなどは反対側の「カボスの家」に。こちらは窓も多く、明るい印象の空間。奥の格子窓からは、隣の敷地にある雰囲気の良い坪庭も見えて、ゆったり過ごすことができます。キッチンには食器がありますが、コンロや給湯がなく、ポットを使ってお茶をいれたり、買ってきたものを食べたりする程度。周辺には店もあり、別府の街中まで歩いて行くこともできるので、スタッフの方にお薦めを聞いてみると良いと思います。

そしてもう一つ、この宿にないのが浴室です。
ただし、代わりに湯桶とシャンプーなどの入浴セットが備えられています。
実は、この地域にはあちらこちらに温泉公衆浴場があって、夜になると町角ですれ違う人は必ずといっても良いほど湯桶を小脇に抱えて歩いています。どうやら、この辺りでは内風呂よりも公衆浴場の温泉に入るのが一般的なようです。ここは一つ、地元の人になった気分で温泉に出かけてみていただければ。

公衆浴場は独特のスタイルがあって、脱衣所と浴室の間に仕切りがなかったり、皆さん湯船からザブザブと直接お湯をくんで使ったり、床にそのまま座ったりと、いろいろ勝手が違いますが、それも含めて楽しんでいただければ。

ちなみに、浜脇は別府温泉の発祥といわれる場所。
鎌倉時代から温泉場として栄え、かつては数々の旅館が軒を連ねていたそうですが、今この町に観光客の姿はあまり多くありません。観光地としての別府とは全く違った表情を持つ、素朴な日常の町です。

また、明治以降はこの辺りに遊郭が増え、町の北側を流れる朝見川よりもこちらは“大人の街”として、子どもが近寄らないエリアだったのだとか。そんな色街だった頃の痕跡を探して歩いてみるのも、興味深い経験になると思います。

日常と非日常が積層するようなこの場所でのひと時を、噛み締め、味わっていただけるとうれしいです。

アーティスト廣瀬智央さんのサイトでもこの作品の紹介がされています。
satoshi hirose | Works | カボスの家
satoshi hirose | Works | 天空の庭

宿泊料金と概要

宿泊料金 1名:6,000円、2名:10,000円(税抜き)
住所 大分県別府市浜脇
面積 不明
アクセス JR日豊本線「東別府」駅 徒歩3分
駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)
チェックイン 15:00~
チェックイン方法 詳細はご確認ください
チェックアウト ~11:00
最大収容人数 2名
支払方法 事前オンライン決済

設備・備品など

エアコン キッチン × シャワー × バスタブ
× 浴衣・パジャマ × バスタオル フェイスタオル シャンプー、ボディソープ
ドライヤー 歯ブラシ × カミソリ × 無線LAN
× 調理器具 食器、カトラリー 電気ポット・ケトル 冷蔵庫
電子レンジ × コーヒーメーカー × 炊飯器 × 洗濯機
× テレビ × オーディオ 布団 × ベッド

その他ご利用いただけるもの

注意事項

・予約時に宿泊マニュアルと、チェックイン方法についての案内があります。
・パジャマ、浴衣などの寝間着はありませんので、お持ちください。
・素泊まりの宿です。食事の提供はありません。
・アート作品であり、一般的な宿泊施設とは異なります。
・場所、作品の性質上、小学生以下のお子様は宿泊できません。
・ご高齢の方などの宿泊は、安全面からお断りすることもあります。
・18歳未満の宿泊は保護者同伴に限ります。
・施設内には段差及び急な階段があります。また照明を暗く設定している場所があります。
・施設内、施設前路地は禁煙です。

アクセス

車の場合
大分自動車道 「別府」I.C.より浜脇方面 約6.5km(車約20分)

電車の場合
JR日豊本線「東別府」駅 徒歩3分
JR日豊本線「別府」駅 徒歩20分

バスの場合
JR日豊本線「別府」駅西口から亀の井バス約9分 「湯都ピア浜脇」バス停 徒歩3分
JR日豊本線「別府」駅東口から大分交通バス約8分 「浜脇」バス停 徒歩5分

予約

詳細はBEPPU PROJECTのホームページでご確認ください。
アートを体感できる宿泊施設「浜脇の長屋」(BEPPU PROJECT)

平尾邸

荒金家
浜脇地区
浜脇地区
浜脇地区
浜脇地区
浜脇地区

「WALK」

浜脇エリアの地層と歴史的文脈を読み解くことによって今回の2作品をつくったという、アーティストの廣瀬智央さんは、まず街を歩くことから制作をスタートしたそうです。

そんな廣瀬さんの目線をたどるように浜脇地区を巡るプロジェクトも、2012年の芸術祭会期中に作品として発表されました。すでに作品としての公開は終了していますが、浜脇の長屋には当時の地図が置いてあり、今でもいくつかの箇所を巡ることができるので、プロジェクトを追体験していただければと思います。

三部構成になっているこのプロジェクト。
最初の「WALK SITE 1」は遊郭が多くあったエリアの散策から。

浜脇地区

ナイスなパッチワーク。名もない建物にも、時代の流れが刻み込まれているようです。

東蓮田温泉

東蓮田温泉

「WALK SITE 2」はこの公衆浴場の温泉。町並みに溶け込みすぎていて、思わず見逃しそうです。

東蓮田温泉

東蓮田温泉
東蓮田温泉
朝早くから、夜遅くまで。お湯をかける音が聞こえてきます。
宿からは少し離れますが、ブラリと立ち寄ってひと風呂、というのもお薦めだそうです。

東蓮田温泉
大分県別府市浜脇3-2-27(MAP)
電話:0977-23-6303
営業時間:7:00~23:00/休業:なし

浜脇地区全景

浜脇地区全景
浜脇地区全景
浜脇地区全景
浜脇地区全景

全景

「WALK SITE 3」今度は少し高いところから、この地域を俯瞰してみます。
浜脇地区から広がっていったという別府温泉が、遠くまで見渡せます。

作品については、廣瀬智央さんのサイトで見ることができます。
satoshi hirose | Works | 歩く

東別府駅

東別府駅

徒歩3分の最寄り駅「東別府」も、なかなか素敵な建物です。
映画の撮影にも使われたこともあるのだとか。開業は明治44年だそうです。

東別府駅

東別府駅
東別府駅
木造でこの規模の駅は、なかなか貴重ではないでしょうか。
地元の人と話していても、この駅が愛されているのだということが伝わってきます。

海と山の間で生きている(浅井裕介)

アートを巡る

せっかく「混浴温泉世界」の作品に泊まったので、別府の街中にあるアート作品も巡ってみます。

混浴温泉世界

海と山の間で生きている(浅井裕介)

海と山の間で生きている(浅井裕介)
海と山の間で生きている(浅井裕介)
まずは、トキハ別府店の屋上にある淺井裕介さんの「海と山の間で生きている」。
まさにタイトルの通り、海と山がつくり出すパノラマの中で楽しめる作品。爽快です。
トキハ別府店から
トキハ別府店から
そして、屋上に出る前のエレベーターホールも隠れたお薦めスポットなのでは。
大迫力の眺めが楽しめます。椅子もあるので休憩にも。

トキハ別府店
大分県別府市北浜2-9-1(MAP)
電話:0977-23-1111
営業時間:10:00~19:00(レストラン20:00)

マイケル・リンのふすま絵

マイケル・リンのふすま絵
マイケル・リンのふすま絵

「マイケル・リンのふすま絵」

鮮やかな色彩で大きな花が描かれたふすま。
伝統的な日本建築とのコントラストも新鮮です。
platform04 SELECT BEPPU
platform04 SELECT BEPPU
作品のある建物platform04の1階部分は、BEPPU PROJECTが運営するセレクトショップ「SELECT BEPPU」。
お土産はここで買うのがお薦め。

platform04 SELECT BEPPU
大分県別府市中央町9-33(MAP)
電話:0977-80-7226
営業時間:11:00~18:00/休業:火曜(祝日は営業)

BEPPU PROJECT
BEPPU PROJECT
他にも作品などが街中に。
左:Scene[国本泰英]、右:The Waves and the city[Aili Zhang]
BEPPU PROJECT
BEPPU PROJECT
左:Evidence Clouds[HITOTZUKI (KAMI、SASU)]、右:Untitled[HITOTZUKI (KAMI、SASU)]
BEPPU PROJECT
BEPPU PROJECT
左:platform02「Oita Made Shop」、右:デイリーヤマザキ 別府駅前通り店[川崎泰史]

公衆浴場の温泉

公衆浴場の温泉
公衆浴場の温泉

周辺の店舗など

こちらは1階が公衆浴場、2階が公民館。まさにコミュニティの真ん中に温泉があります。
裸のお付き合い。素敵です。ちなみにこの東町温泉は東別府駅の目の前。
「電車の待ち時間にちょっと一風呂!」100円です。

公衆浴場の温泉

こんな素敵な雰囲気の公衆浴場も。ここも街の真ん中にある、という感じ。

丸井戸

丸井戸
丸井戸
近所にある「丸井戸」。
この地区の浜脇という名前は、浜からお湯が湧くように出ていたことが由縁だといわれているそうです。
逆に、どこを掘っても温泉が出るので、井戸を掘るのにとても苦労したのだとか。
この井戸もとても大事にされていて、年に一度の掃除の時には人が中に入って洗い清めます。
ちなみに、宿の路地にも奥に井戸があって、夜中は少し怖いですが、とても貴重な井戸なのです。
浜脇地区の店舗
浜脇地区の店舗
浜脇地区の店舗
浜脇地区の店舗
浜脇地区の店舗
浜脇地区の店舗
すぐ近くには、生活に必要な店もいろいろあります。
右上はお薦めのタイ料理屋「トムヤムクン」
「なべさんラーメン」もおいしいそうです。
左下は、この地区唯一のコンビニ的な店「ジャンプ」(7:00~22:00)

トムヤムクン
大分県別府市浜脇2-2-3 再開発ビル1F(MAP)
電話:0977-23-6303
営業時間:11:30~14:00、18:00~22:00/休業:月曜
※夜は当日15:00までに予約が必要

なべさんラーメン
大分県別府市浜脇11-8-5 浜脇モール1F(MAP)
電話:0977-23-6400
営業時間:11:30~14:00(水・土曜のみ18:00~20:30も営業)/休業:月・火曜

朝見川

浜脇の海

2015年12月18日

居酒屋 より道

別府に到着したのは夜。街の雰囲気も楽しみたかったので「浜脇の長屋」まで別府駅から歩くことに。
途中で夜ごはんを済ませようと思って、BEPPU PROJECTの方にお薦めをいくつか教えてもらいました。
中でも気になった、この「より道」に入ってみます。
地元の人しか入らなそうなこの雰囲気。そそります。

居酒屋 より道

で、結論から言うと、大正解。
お客さんはほとんどが常連さんのようで、和やかな雰囲気。
よそ者が紛れ込んで、このいい空気を壊さないかと、ちょっとビビリながらカウンターへ。
でも心配は無用でした。席に着くなり、両隣で飲んでいたお姉さまたちから声を掛けてもらいました。
しかも一人だったので、少ししか品数を頼めないのを見て、いろいろな料理を分けてくれます。感謝。

とり天、りゅうきゅう、せせり、ぶたバラ。このあたりが定番と聞いて頼んだけど、どれもうまかった!
分けてもらった、お好み焼きや、じゃこ天、裏メニューも最高でした。そして、どれも安い!

しかも、隣で飲んでいたのは、地元でも有名なお店の奥さん二人組だったようで……。
翌日に続きます。

居酒屋 より道
大分県別府市秋葉町6-31(MAP)
電話:0977-22-5048
営業時間:11:30~14:00、18:00~22:30/休業:木曜、日曜(ランチのみ営業)

友永パン屋

友永パン屋
友永パン屋
友永パン屋
友永パン屋
まず一人目の奥さんのお店がこちらの「友永パン屋」。
常に行列しているということで、開店時間の8:30すぎに行ってみると店内には既にたくさんのお客さんが。

ここはパンを自分で取るのではなくて、カウンター越しに注文する方式。
明治5年創業というこの店のパンは、素朴で定番が中心。ほっとするおいしさです。
一番人気というあんぱんと、より道のお兄さんのお薦めバターフランス、あとチーズフランスだったかな。
焼きたてで温かくて、最高の朝食でした。徒歩11分ぐらいなので、朝の散歩にもぴったり。

友永パン屋
大分県別府市千代町2-29(MAP)
電話:0977-23-0969
営業時間:8:30~17:30/休業:日曜、祝日

竹工芸 山正

竹工芸 山正
竹工芸 山正
そして、もう一人の奥さんがこちらの方。
「竹工芸 山正」という竹細工の専門店。箸やカゴから、人間国宝の作品まで、丁寧に説明してくれます。
竹のカゴでピクニックとか、いいかもしれません。

竹工芸 山正
大分県別府市楠町4-9(MAP)
電話:0977-23-0969
営業時間:10:00~18:00/休業:不定休

浜脇温泉

浜脇温泉
お風呂セット
話は初日に戻りますが、夜は近くの脇浜温泉へ。
近くではここが一番遅くまでやっていて、深夜1:00まで。で、終わる少し前に行ったのに、ほぼ満員。
本当にみんなのお風呂場として機能しているんだなと、実感。友人どうしも多そうでした。
入湯料100円也。

同じ敷地には湯都ピア浜脇というヨーロッパのクアハウスをモデルにした温泉も。
こちらも良さそうです。

浜脇温泉
大分県別府市浜脇1-8-20(MAP)
電話:0977-25-8118
営業時間:6:30~1:00/休業:年末大掃除日

浜脇の長屋 入り口
浜脇の長屋 入り口
ちなみに、浜脇の長屋はここを入ったところにあります。
左写真の道を進むと、右写真のような路地が右手に現れます。
夜は分かりにくいので、明るいうちに一度行っておきましょう。

ディープな別府の旅を楽しんでください。

準備中です。